第5日目。血液の生理学2です。
血液の生理学2
- 赤血球膜には、凝集原 (抗原) があり、遺伝的に血液型を決めている。ABO式では、A型の人の赤血球膜には、A凝集原があり、血漿中には、β凝集素 (抗体)がある。
- 血液型は赤血球に含まれる凝集原により決まる。
- A 型: 凝集原 (抗原) A、 凝集素 (抗体) β
- B 型: 凝集原 (抗原) B、 凝集素 (抗体) α
- AB型: 凝集原 (抗原) A・B、凝集素 (抗体) なし
- O 型: 凝集原 (抗原) なし、 凝集素 (抗体) α・β
- 妊娠、輸血などでA型の血液にB型の血液が混ざると抗原抗体反応が起き、赤血球は破壊される。これを溶血という。
- ABO型形成はメンデルの法則に従う。
- 日本人は、Rh陰性の血液型の人は0.5%と少ないが、陰性の母親に第2子ができると、抗原とみなされたその子が危険になる。
- 流血中のプロトロンビンが、血小板、Ca+、スチュワート因子の作用でトロンビンになり、これがフィブリノゲンをフィブリンに変えて血液凝固が起きる。
- 損傷部位の修復が進み、血栓中のフィブリンを分解、除去するのはプラスミンであり、これを線維素溶解現象という。
- 血友病などでは、先天的に凝固因子に欠損があり止血異常が起こる。